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 このお盆休みに…といっても毎日、出社していますが、「野中広務回顧録」(岩波書店)を読了しました。帯には「政界の狙撃手と呼ばれた男の貴重な証言記録」とあります。野中さんは、私の尊敬する政治家の一人で、小泉旋風が吹き荒れる中、この国を危うくする小泉内閣のもとで議員バッジをつけたくない、と引退した時のさわやかな姿がいまも記憶に鮮やかです。

          
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 オーラルヒストリーの名手・御厨貴さんのチームが聞き書きをしたこの本を通して、1985年の創政会の旗揚げ、竹下内閣の成立から小泉内閣までの20余年間の政治の世界の裏側が、どのような力学と思惑で動いてきたかが手に取るようにわかります。

 野中さんは保守本流の政治家でありながら、徹底した反戦主義と沖縄、被差別部落、ハンセン病患者、障害者など戦後日本が置き去りにしてきた人々への想いを貫いた人でした。詳細は、本書を読んでいただくことにして、その野中さんを絶望に追い込んだ小泉改革の無残さは、いま、国民の生活&希望の格差の拡大となって深刻な影を落としています。無軌道で野放図な規制緩和なるものが、米国の国策と一部財界人の私利私欲に沿ったものであったことは一目瞭然でしょう。

 そうした小泉的熱狂が生んだのは小泉チルドレンであり、さらに、「政権交代」の四文字から産声を挙げたのが小沢チルドレンでした。そして、またまた、橋下チルドレンが政治の舞台を雀の学校よろしく占拠しようとうかがっています。

 国民のレベル以上の政治家は出ないし、その国の政治のレベルは国民のレベルの反映にすぎないといわれます。ポピュリズム全盛の時代に、野中回顧録は切ないほど強烈に覚醒を迫っています。
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