上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 アフリカの緑化運動に取り組み、2004年にノーベル平和賞を受賞した、ケニアの女性環境活動家ワンガリ・マータイさんがナイロビの病院で亡くなりました。71歳でした。

 マータイさんは米国の大学やナイロビ大学で研究生活を送り、ケニアで女性らとともに植林する「グリーン・ベルト運動」を展開。植樹した苗木は3000万本に上るといわれます。もうひとつ、マータイさんで忘れてはならないことは「もったいない」という日本語を世界に広めたことです。

 今から十数年前、一時期、ケニアの首都・ナイロビに滞在したことがあります。1994年、隣国のルワンダで起きたツチ族とフツ族の抗争、数か月間にツチ族の二百万人が虐殺された直後のことでした。この抗争でケニア、タンザニアに流出したルワンダ難民のキャンプ地やナイロビ近郊のスラムを訪れた時のことを思い出します。

 本当の貧困、生存権さえ脅かされながら、なお、それでも懸命に生きようとする人々の姿…目の前で親や兄弟姉妹が凌辱され、虐殺される瞬間を見てしまった子供たちの、恐らく、どのような言葉も心に届かないような虚ろな表情を忘れることはできません。人間とは、一方で何と残酷な心性を抱え込んだ動物なのか…と溜息をつくばかりでした。

 ユニセフによると、いまも、アフリカ、西南アジア、中南米などで、毎日、約1,500 人の女性が、妊娠・出産に関連する合併症で命を落としているといわれます。

 世界の5歳未満児死亡は年間約880万人とみられていますが、これは、一日2万4千人、1時間に1000人。3秒から4秒に1人の子供が飢餓、栄養失調、先進国ではとっくに克服された感染症で命を落としている計算になるのですね。

 私たちの豊かさの向こうに、恐ろしいほどの貧しさ、1日1ドル=76円で暮らす人々の群れが存在することを、つい忘れがちになりますが、そういったケニアの地で「自分の手と足で生きること」に取り組み続けたマータイさんが世界に広めた「もったいない」という日本の言葉は、ブーメランのように飽食ニッポンの私たちを撃ち続けているようにも思えるのです。
Secret

TrackBackURL
→http://tenokuchinomadokara.blog133.fc2.com/tb.php/122-b43fe90f
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。