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福島原発事故の責任を取る形で更迭された経産省の事務次官、原子力安全・保安院長、資源エネルギー庁長官に対して、退職勧奨に伴う退職割増金約1000万円を上乗せされていることが報じられています。本来の退職金額の二割といいますから、ざっと6000万円を手にすることになる計算です。

 

 他人の財布の中をのぞくのは、あまりいい趣味とはいえないけれど、それにしても、責任を問われて更迭されることと「割増」がどう合理的に繋がるのか、世間の常識・感覚からいえば、どうしても違和感を抱いてしまいます。

  昨日、たまたま、本屋で買った「官僚の責任」(PHP新書)を読んだので、ますます、違和感が嵩じてしまったのかもしれません。著者は、元経産省キャリアの古賀茂明さん。東大法学部を卒業後、経産省(当時の通産省)に入り、産業組織課長、経済産業政策課長など日の当たるポストを歩いてきた人ですが、国家公務員制度改革推進本部事務局審議官を務めた頃から、急進的な公務員制度改革などを提言し、「改革派の旗手」として知られた人物です。そのために経産省上層部からすさまじい圧力を受け、7月に退職を余儀なくされましたが、この一書を読むと、古賀さんの改革論の底を流れる、官僚組織と政治のあり方に対するすさまじいまでの危機意識が伝わってきます。

  よく「省益あって国益なし」などといわれていますが、キャリア官僚の多く、とくに守旧派といわれる一群にとって、もっとも守らなければならないのは省としての権限=利権の拡大=天下り先の確保であるということです。一流大学を出て、大義名分上とはいえ、一応、国のために汗を流している以上、それに見合っただけの生涯収入を確保するのは当たり前…というのが正直な心象風景なのでしょう。そのためには「一族としての省」の団結力、相互扶助システムを死守しなければならない。恐らく、そう遠くない将来、今回更迭された3人も相応のポストに天下りすること確実です。

  政策不在、行き当たりばったりの国家運営に翻弄されながら、急な下り坂を転げ落ちていくニッポン…。政治家にも官僚にも、額に汗しながら、黙々と一日一日を生き抜いている人々の生身の姿は見えていない。深夜、ふ~っと溜息をつきながら読了した一書でした。

 

 

 

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